こんなに違う!相続対策の前と後 |
以前ほどではないにしろ相続対策に否定的な親が多いのも事実です。「親の心、子知らず」とは反対に、「子の心、親知らず」といったところでしょうか。 相続税は相続人が支払うわけですから生前に何らかの対策を実行して少しでも税金を安くしてもらいたいと思っている子がいる一方、親としては失敗して責任を取らされるのはイヤなのでしょう、話さえ避けようとする方がいます。 そこで、ここでは今まで相続対策らしきものはほとんど実行して来なかった方を対象に、相続対策を実行した場合としなかった場合のそれぞれのイメージを掴んでいただくために3つほど事例を挙げて解説しておくこととします。 |
何の対策も実行しないまま相続を迎えたケース | ||
一般的な相続対策のみ実行したケース | ||
積極的に様々な相続対策を実行したケース |
何の対策も実行しないまま相続を迎えたケース | |
最初は親と子供たちとの間で相続に関して今までほとんど話し合ったことがなく、当然ながら何の対策も実行しないまま相続を迎えたごく一般的なケースです。 |
生前の状況 | 相続後の状況 | |||
親子の会話、ほとんどなし | 安くない相続税を前に茫然自失の子供たち | |||
「相続対策なんて私には関係ない」と無関心な親 | 大切な自宅は処分することに! | |||
「早くしないと手遅れになる」とイライラする子供たち | 余裕のない経済状況の下、子供たちの間に会話なく、行き来もほとんど無くなる | |||
何の対策もしなかったわけですから当然ながら財産の額や相続人の数に応じた所定の相続税がかかります。 財産の額が少なければ相続税はほとんどかかりませんが、相続財産が少ないほど揉めるケースが多いようなのでご注意を! それだけ生活に余裕がない方が増えているのでしょうか。 |
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一般的な相続対策のみ実行したケース | |
次は預貯金を子供や孫に贈与する、生命保険に入る、遊休地にアパートを建てるなど一般的な相続対策を実行したケースです。 当然ながら親子間の会話は普通になされています。 |
相続対策 | 相続後の状況 | |||
預貯金を子供に毎年少しずつ贈与する | 相続税が当初よりかなり安くなる | |||
非課税枠を利用する目的で生命保険に加入する | 贈与と生命保険金で相続人に納税資金が溜まる | |||
節税と収入アップのためアパートを建てる | 納税資金で相続税を支払う | |||
納税後の財産を次の相続まで運用していく | ||||
贈与は相続対策の王道です。 毎年少しずつ実行すればかなりの節税になりますし、相続人に納税資金が溜まります。 また生命保険金には相続人1人当たり500万円まで非課税という特例があります。 こうした特例はお上からのプレゼントですから使わない手はありません。 また所有している遊休地がアパートやマンションなどの需要が見込め、他に利用目的がないのであれば積極的に活用すべきでしょう。相続税がかなり安くなりますし、収入もアップするからです。 ただし財産の規模が大きくなると、この程度の相続対策では相続税をゼロにすることは難しく、相続が発生する都度、資産家ではなくなる可能性が高いでしょう。 「相続が三代続くと財産が無くなる」と言われる所以です。 |
積極的に様々な相続対策を実行したケース | |
最後は相続税の大幅な節税、資産の拡大、各人の収入アップなどを目的に考えられるあらゆる対策を実行するケースです。 |
相続対策 | 相続後の状況 | |||
預貯金を子供や孫に毎年少しずつ贈与する | ウンと安くなった相続税をラクラク納税 | |||
資産の組み換えにより財産評価額を圧縮する | 積極的な不動産投資により大幅な資産の拡大が実現 | |||
積極的な不動産投資で資産拡大と相続税の節税を図る | 資産拡大により各人の収入もアップ | |||
収益不動産の法人化や法人による生命保険の加入etc. | 法人の活用で所得税などの税金もそれほど増えない仕組みを実現 | |||
法人加入の生命保険で役員退職金や大規模修繕費の資金を準備 |
様々な対策をシッカリとした計画の基に実行しますと驚くほどの効果が発揮されることがあります。ここに書いている相続後の状況はわれわれの事務所のお客様ではそれほど珍しくありません。 ただし、全てのお客様がこのような状況になるわけではなく、次の3つの条件が全て揃う必要があります。
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このうち①と③については条件を満たす方は多いのですが、②に関して否定的な考えをする方は一定の割合でいらっしゃいます。我々の事務所のお客様の場合であれば、だいたい半々でしょうか。 相続対策のメインは土地の有効活用であり、他人の不動産を購入することまでは考えられないということのようです。残念ながら、こうした考えでは上記2のケースのように「相続が三代続くと財産が無くなる」人の仲間入りというわけです。 私は専用ソフトを開発して何度もシミュレーションしてみましたが、これ以外に方法は見つかりそうもありません。いずれ様々なケースでシミュレーションした結果をホームページや著書でご紹介したいと考えています。 なお、我々のお客様のうち半分は積極的に不動産投資をして、不動産そのものだけでなく手取り収入も増やしています。お付き合いが長いところは相続も実際に経験しておりますので机上の空論ではありません。キッチリと計画的にやれば成功するのです。 |
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