鹿谷会計/鹿谷総研
生前贈与による相続税対策を正確にシミュレーションするソフト
生前贈与による相続税対策を、会計事務所レベルでより正確にシミュレーションするソフトです
Q&A
概要について
Q1 入力項目にはどのようなものがありますか?
 本システムで入力する項目は次の通りです。
 
基本的項目
   贈与や相続を対象とするわけですから、氏名、性別、続柄、相続人の区分、生年月日、所有財産などを最初に入力します。
 このうち所有財産では合計額を1本にまとめて入力するケースと、金融資産だけを別建てで入力するケースの2通りがあります。

〇合計額を1本にまとめて入力するケース
本システムの主目的は将来にわたって、どれほどの額を何年間にわたって贈与するのがベストなのか、といった贈与の大枠を決めることです。
したがって、この目的のためには合計額を入力する必要があるのです。
〇金融資産だけを別建てで入力するケース
本システムでは贈与者から受贈者に資産を移した場合の節税効果だけでなく、設定した利回りで、どれほど財産を増やすことができるのかシミュレーションできるようにしました。
税制の関係もあり一生懸命に働くだけでは財産を残すことが難しいという現実があるからです。

過年度の贈与データ
   システム導入時点で既に贈与を実行しているケースもあるので、過年度の贈与についても入力できるようにしました。
 相続時精算課税については全ての贈与が加算対象となりますが、暦年贈与については贈与した年度で判定し加算対象になるものだけを入力するようにしました。
遺産分割に関するデータ
   本システムでは贈与する前の相続税と贈与後の相続税を比較するようになっていますので、遺産分割に関するデータが必要となります。
 遺産分割には法定相続割合で相続した場合と任意の額を入力した場合の2通りありますが、本システムでは両方のケースに対応しています。
各人別贈与プラン
   以上①、②、③のデータを入力し終わったら次に各人別の贈与プランを入力します。
 暦年課税か相続時精算課税のいずれかの欄にデータを入力します。それぞれの制度の内容については提案書の2ページ目にある「暦年課税と相続時精算課税の比較」という帳表に詳しく解説されています。

Q2 贈与の特例には年齢制限があります。システムで自動判定するようになっていますか?
 はい、次のケースで自動判定するようになっています。
特例贈与財産に適用される特例税率は受贈者の年齢が18歳以上(※)となっています。
インプット表の「特例贈与」の欄に「レ」を付けておけば現在が18歳未満であっても18歳になった時点で特例税率が適用されます。
相続時精算課税は贈与者の年齢が60歳以上(※)で受贈者の年齢が18歳以上(※)という条件があります。
これについては贈与プランの入力画面で要件を満たした年度から入力できるようになります。

※上記いずれの年齢も毎年1月1日時点で判定しています。

Q3 精算課税選択後は暦年課税に戻れませんが、本システムは対応していますか?
 ご承知のように、いったん相続時精算課税を選択すると暦年課税には戻れません。
 そこで本システムでも精算課税の欄にデータが入力されますと、それ以降は暦年課税の欄に入力されていたデータはゼロ(0)表示され、かつ新規データは入力不可となります。

Q4 相続で財産を取得しなければ贈与加算はありませんが、本システムは対応していますか?
 下記Q8にあるように、相続や遺贈で財産を取得しなければ贈与加算はありません。
 そこで本システムでも遺産分割で財産を取得しなければ贈与加算することなく相続税はゼロ(0)として計算表示されるようになっています。
 なお遺産分割で法定相続割合を選択した場合には相続で財産を取得することになりますので当然ながら贈与加算になります。
 ただし、以上はあくまで暦年課税だけの話であって相続時精算課税の場合は当然ながら加算されます。

Q5 贈与日は毎年変更できるのですか?
 贈与日は指定できますが、毎年変更することはできません。毎年同じ日に贈与するものとして計算します。
 なお相続税の計算における現時点とは提案書の提出日を指します。したがって1年後とは提案書提出日の1年後ということです。


Q6 贈与プランは毎年見直したほうが良いでしょうか?
 はい、毎年見直すことをお勧めします。
 財産額や家族構成、税制、本人の年齢、健康状態、相続人の状況は変化するため、一度作成した贈与プランがいつまでも最適であるとは限りません。
 確定申告が終わったタイミングや7月の路線価発表時期に見直されてはいかがでしょうか?

生前贈与加算について
Q7 生前贈与加算の概要を説明してください。
 詳細については国税庁の「タックスアンサーNo.4161」に詳しいのですが、概要は次の通りです。

 相続、遺贈( 遺言で特定の人に財産を渡すこと)や相続時精算課税(1)に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人から加算対象期間(2)に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときは、その人の相続税の課税価格にその財産の贈与時の価額を加算します。これを生前贈与加算といいます。

相続時精算課税の詳細については「タックスアンサーNo.4103」を参照してください。
 
相続時精算課税とは、原則として60歳以上の父母または祖父母などから、18歳以上の子または孫などに対し、財産を贈与した場合に選択できる贈与税の制度です。この制度を選択する場合には、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に一定の書類を添付した「相続時精算課税選択届出書」を提出する必要があります。
なお、この制度は贈与者ごとに選択できますが、一度選択すると、その選択に係る贈与者(「特定贈与者」といいます)から贈与を受ける財産(「相続時精算課税適用財産」といいます)については、その選択をした年分以降すべてこの制度が適用され、「暦年課税」へ変更することはできません。
加算対象期間とは、相続税の課税価格に加算される暦年課税に係る贈与の対象期間をいいます。令和6年1月1日以後の暦年課税に係る贈与により取得した財産については、その加算対象期間が相続開始前7年以内となります。具体的な被相続人の相続開始日に応じた加算対象期間は、次の表のとおりです。

<被相続人の相続開始日に応じた加算対象期間>
 
被相続人の相続開始日 加算対象期間
~令和8年(2026年)12月31日 相続開始前3年以内(死亡の日から遡って3年前の日から死亡の日までの間)
令和9年(2027年)1月1日~令和12年(2030年)12月31日 令和6年1月1日から死亡の日までの間
令和13年(2031年)1月1日~ 相続開始前7年以内(死亡の日から遡って7年前の日から死亡の日までの間)

Q8 生前贈与加算の対象となるケース、ならないケースを具体例で説明してください。
 生前贈与加算の概要はQ7の通りですが、事例を挙げて具体的に説明しますと次のようになります。
       
「相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人」が対象となります。相続や遺贈( 遺言で特定の人に財産を渡すこと)で財産を取得した人だけが生前贈与加算の対象になるということなので、相続時に財産を取得しなければ加算の対象になりません。
〇ケース1
配偶者や子供などの法定相続人であろうと関係ありません。相続で財産を取得しなければ加算の対象とはなりませんが、取得すれば加算の対象となります。
〇ケース2
の場合には加算の対象とはならない」と言われますが、孫は法定相続人ではないので通常は相続で財産を取得しませんので加算の対象になりません。ところが孫だって遺贈で財産を取得できるわけで、実際に取得すれば加算の対象となります。
「相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人」には死亡保険金や死亡退職金などが含まれるので、相続や遺贈で財産を取得しなかったとしても、これらみなし相続財産を取得すれば贈与加算の対象となります。
〇ケース3
相続で財産を取得しなかったとしても死亡保険金や死亡退職金などの「みなし相続財産」を取得すれば、相続税では「相続等により取得したもの」とされますので贈与加算の対象となります。
なおは法定相続人ではないので死亡保険金や死亡退職金など一人当たり500万円の非課税規定も適用できません。
〇ケース4
相続放棄をして財産を取得しなかったとしても死亡保険金や死亡退職金などの「みなし相続財産」を取得すれば、相続税では「相続等により取得したもの」とされますので贈与加算の対象となります。
なお相続放棄をした人は初めから相続人でなかったものとされますので死亡保険金や死亡退職金など一人当たり500万円の非課税規定も適用できません。


「相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人」には相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が含まれていますので、相続で財産を取得しなかったとしても贈与加算の対象となります。
被相続人から生前に贈与された財産であっても、次の財産については加算する必要はありません。
 
(1) 贈与税の配偶者控除の適用を受けている、または受けようとする財産のうち、その配偶者控除額に相当する金額
(2) 直系尊属から贈与を受けた住宅取得等資金のうち、非課税の適用を受けた金額
(3) 直系尊属から一括贈与を受けた教育資金のうち、非課税の適用を受けた金額
(4) 直系尊属から一括贈与を受けた結婚・子育て資金のうち、非課税の適用を受けた金額